アマテラスアマテラス(出典)Pinterest

アマテラスの誕生

イザナギは死んでしまったイザナミを恋い慕い、黄泉の国にまで行きました。
しかし、変わり果てたイザナミの姿を恐れ、現生に逃げて帰ってきました。

黄泉の国から帰ってきたので、イザナギは穢れ(けがれ)を落とすために禊(みそぎ)をしました。この時、着ている衣服からたくさんの神が生まれました。

アマテラス、ツクヨミ、スサノオ三貴士の誕生

最後に左目を洗うとアマテラス、右目を洗うとツクヨミが、鼻を洗うとスサノオが生まれたのです。イザナギは喜んで、こう言いました。

「自分はたくさんの子を生んできたが、最後に三柱の貴い子を得た」

そして、つけていた首飾りをアマテラスにかけ「高天原を治めなさい」、ツクヨミには「夜之食国(よるのおすくに - 夜の世界)を治めなさい」、スサノオには「海原を治めなさい」と命じました。

こうして、アマテラスが高天原の神になったのです。

アマテラスの鎮座地探し、ヤマトヒメと伊勢の地。

第10代崇神天皇の時代に、三種の神器の一つ『八咫(やた)の鏡』が、宮の外に移されることになりました。あまりにも鏡のパワーが強いため、天皇が恐れたからです。天皇が、三種の神器の一つを恐れるとは滅多にないことなのですが。

そこで、鎮座する場所を探す任に当たったのが、ヤマトヒメノミコト(倭姫命)。第11代垂仁天皇の皇女です。日本書紀には、こうあります。
「倭姫命、菟田(うだ)の篠幡(ささはた)に祀り、更に還りて近江国に入りて、東の美濃を廻りて、伊勢国に至る」
宇陀と伊賀で各2ヶ所、近江と美濃でそれぞれ1ヶ所、そして伊勢では6ヶ所も転々としました。25年ほどかかったそうです。

こうして、今の五十鈴川ぞいの地がアマテラスの遷座地として選ばれました。伊勢以外の候補地は、「元伊勢」と呼ばれています。

伊勢神宮(内宮)ご本殿の前で祈るヤマトヒメノミコト伊勢神宮(内宮)ご本殿の前で祈るヤマトヒメノミコト(下は倭姫宮)

倭姫宮

アマテラスを祀った伊勢神宮・内宮(皇大神宮)

伊勢神宮には内宮皇大神宮-こうたいじんぐう)と外宮豊受大神宮-とようけだいじんぐう)があります。
伊勢神宮とは、内宮と外宮の2つの正宮、14の別宮、109の摂社・末社・所管社があり、全部で125社の総称です。ちなみに、伊勢神宮の正式名称は「神宮」です。

伊勢神宮・内宮は、第11代垂仁天皇26年(BC4年)にアマテラスがご鎮座。
伊勢神宮・外宮は、第21代雄略天皇22年(478年)にトヨウケオオミカミがご鎮座。

【伊勢神宮・内宮ご祭神】
天照大御神(アマテラスオオミカミ)
【ご神徳】国家太平、国家発展、世界平和

【伊勢神宮・外宮ご祭神】
豊受大御神(トヨウケオオミカミ)、アマテラスのお食事番の神。
【ご神徳】農漁業の発展、 産業の発展・復興、開運招福、厄除け

伊勢神宮は、日本にある約8万ある神社の中心です。そこで祀られているアマテラスは、日本人と社会すべてが発展していくように見守っていらっしゃいます。
ですから、個人の願いは、後で出てくるアマテラスの荒御魂(あらみたま)を祀っている別宮「荒祭宮(あらまつりのみや)」でするのが良いでしょう。

伊勢神宮は、20年ごとに建てかえられます。これを『式年遷宮』といいます。「常若(とこわか)という言葉があります。今に生き生きあり続ける、「今を生きる永遠」という意味がこめれれているそうです。神道の真髄かもしれません。こんな常若の氣に満ちているのが、伊勢神宮です。

伊勢神宮には「外宮先祭(げくうせんさい)」といって、外宮から先にお参りし、内宮にお参りするのがしきたりです。

伊勢神宮・内宮(皇大神宮)

伊勢神宮・内宮(皇大神宮)ご正宮

伊勢神宮内宮・宇治橋

伊勢神宮・内宮は五十鈴川のほとりにあります。その五十鈴川にかかる宇治橋は、伊勢神宮の敷地への入り口。しめ縄と同じように結界の境目といえるでしょう。

伊勢神宮・内宮(正宮)

伊勢神宮・内宮(正宮)では、国家安全、国土繁栄など国や世界の平和発展を祈ります。個人的な願いや祈りは、次の「荒祭宮(あらまつりのみや)」でします。

荒祭宮で、個人の願いを

伊勢神宮内宮・荒祭宮

ご祭神は天照坐皇大御神荒御魂で「あまてらし ますすめ おおみかみの あらみたま」と読みます。
アマテラスのお名前を、神職が神前にて名を唱える場合は、「天照坐皇大御神荒御魂」というそうです。ここ荒祭宮で個人的なお願いをします。

【和魂と荒魂】
魂には、和魂(ニギミタマ)と荒魂(アラミタマ)があります。
和御魂は神の優しく平和的な側面です。仁愛、謙遜等です。
一方、荒魂は神の荒々しい側面です。勇猛果断、義侠心など。反面、災いを引き起こし、疫病によって多数の死者を出す事もあります。

風日祈宮、元寇を防いた風邪の神を祀っています。

伊勢神宮内宮・風日祈宮(かざひのみのみや)

風の神を祀っています。鎌倉時代、二度の元寇(蒙古襲来)の時、神風を吹かせて国難を救った功績から別宮に昇格しました。
アマテラスは太陽神ですので、燃え盛る火の力もお持ちです。火は風によってその勢いを増します。だから、風日祈宮(かざひのみのみや)にもお参りしましょう。
ちなみに、外宮にも風の神を祀った風宮(かぜのみや)があります。

伊勢神宮(内宮)のご神木

伊勢神宮(内宮)には、これといったご神木は特にありませんが、境内には樹齢600年、800年の樹木がたくさんあります。中には、樹齢の1200年の樹もあります。
※木に触ることが許可されている場合は別ですが、むやみやたらと木に触るのはやめましょう。樹木は触られると、ストレスを感じます。

伊勢神宮内宮のご神木

伊勢神宮・外宮(豊受大神宮)

伊勢神宮・外宮(豊受大神宮)ご正宮

伊勢神宮・外宮(豊受大神宮)ご正宮
伊勢神宮・内宮(正宮)では、国家安全、国土繁栄など国や世界の平和発展を祈ります。個人的な願いや祈りは、次の「荒祭宮(あらまつりのみや)」でします。

多賀宮で、個人の願いを

伊勢神宮外宮・高賀宮へ

伊勢神宮外宮・高賀宮(たかのみや)へは、少し坂を登ります。一番上の右に高賀宮があります。

多賀宮で、個人の願いを

ご祭神はトヨウケオオミカミの荒御魂でです。
山に頂にあるため、古くから高宮(たかのみや)と呼ばれていました。

伊勢神宮・内宮(皇大神宮)と外宮(豊受大神宮)の御朱印

伊勢神宮・内宮(皇大神宮)と外宮(豊受大神宮)の御朱印

非常にシンプルな御朱印です。それがまた、伊勢神宮の魅力。某ウイスキー会社ではありませんが、「何も足さない。何も引かない」シンプルこそが、本当に霊力がある証拠です。
この御朱印だけでなく、伊勢神宮の建物はシンプルで、豪華絢爛な装飾も彫刻もありません。人が神の前にありのままに向かう姿が、神道のあるべき姿なのではないでしょうか。

→ イザナギ、黄泉の国から黄泉比良坂へ【詳細へ】

→ アマテラス、ツクヨミ、スサノオ三貴士の誕生【詳細へ】

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